コトノネだらだら座談会 のぞき見版【6月23日 梶原真智さん】

座談会は、食べ物(参加者のおひとりが、長野にあるご自身の畑から採ってきてくださった大きなきゅうりも!)とビールを囲んで、和やかな雰囲気でスタート。

「ワンハンドクッキング」という、片手が使えない人、手に力が入りづらい人も料理ができるというアイデアを発表してくれました。

交通事故に遭った後、手に力が入らず、何かつかもうとしても落としてしまうようになった梶原さん。あることをきっかけに、料理をつくりたいという思いが浮かんだけれど、裏腹に「こんな手で何ができるだろう」とも。

写真

そんなときに憶えていたのは、なによりも、みんなで食べたおいしいものや、感じていたあったかい気持ち。それが梶原さんにとっての原動力でした。そこであらためて、どんな手の動き、どんな道具が必要なんだろうと、実生活の中で試していったのだそうです。

力の入らない手では難しかった「つかむ・おさえる・まぜる」を解決するために見つけた道具を紹介してくれました。先の長い温度計、おにぎりもつくれる計り、包丁、突起のついたまな板、ペットボトルオープナー、シリコンのすべり止めなど、20種類ほど。(これらは、梶原さんが持っている道具のほんの一部だそうです。)
使いやすくて、値段もお手頃(百円で購入できるものも)、そして、なにより、かわいい。

写真

梶原さんが使っているものは、けっして福祉用の道具ではありませんし、正規の使い方ではないものもあります。これらは、梶原さん自身が、自分なりに使ってみて、編み出していったものでした。

「当事者だからこそ言えることって、いっぱいある」。
「できないことは、情報の少なさに原因がある。だから、知ることから始めたら、「おいしい」は必ずつくれることを伝えたかった」。

そう語った梶原さんに、参加者のみなさんからたくさんの意見が集まりました。
「ワンハンドクッキング」の企画は、これからじわりじわりと動いていきそうな予感です。

ぜひご期待ください!

そして、今回トーカーのバトンを渡されたのは、デザイナーであり、上肢障害の方々の情報発信の拠点としてNPOの運営もされている猪俣一則さん。今考えていらっしゃるアイデアをお聞きしていきます。

お問い合わせなどございましたら、コトノネ編集部(03-5794-0505)までお寄せください。